ワイルドライフアートの世界
日本ワイルドライフアート協会会長
内藤 貞夫
欧米、特にアメリカとカナダを中心にワイルドライフアート(野生動物を描く芸術)という新しいジャンルが確立されています。私たちJAWLASに所属する作家も、自然の素晴らしさ、はかなさ、そこに棲息する野生動物のビビッドな生態を芸術的な感受性を介して描き出してきました。
ここ百年で何百もの野生の動植物が滅び、今なお多くの種が存続の危機に瀕しています。45億年になんなんとする地球の歴史を思えば、百年はほんの一瞬に過ぎません。まさに憂うべき事態です。新しい世紀を迎えた今、野生の生命に対する畏敬の念と理解を広く喚起し、その美と感動、計り知れない価値の再発見を促すうえで、あるいは自然や環境に思索を巡らす契機として、ワイルドライフアートの果たす役割が期待されるところでしょう。